
Meet Enikő
民話と動物、エニコの描く世界
ハンガリーのブダペストを拠点に活動するイラストレーター、パターンデザイナー。民話や民芸に影響を受けた、馬や猫、鳥などをシンプルで抽象的な形や細やかな描写で描いた作品が特徴です。服やスカーフのパターン制作、陶器の絵付けも手がけ、ブダペストの民族学博物館で個展を開催するなど、幅広い活動をしています。
Enikő Katalin Eged(エニコ・カタリン・エゲド)は、ハンガリーのブダペストを拠点に活動するアーティスト、パターンデザイナーです。大学で文学と哲学を学んだ後、ハンガリー美術大学でグラフィックデザインを専攻し、2022年に修士課程を修了しました。現在はイラストレーションを中心に、ファッションやインテリア、出版など、さまざまな分野で活動しています。
民話や民芸に着想を得て

馬や猫、鳥をはじめとした、様々な動物を題材にした作品を数多く手がけるエニコ。制作では民話や民芸から着想を得ており、東洋の民芸に見られるパターンも、そのヒントの一つです。Frida KahloやKeserü Ilonaなどの画家からも影響を受けてきました。
描き方は、一つに絞っていません。動物の姿を思い切って単純化した絵もあれば、漫画のように細部まで描き込んだ絵もあります。抽象的な形で描くことと、一つの場面を細かく描くこと。その両方を楽しみながら、自分の表現を探ってきました。
ブダペストの民族学博物館で開催した個展では、同館の出版物から着想を得た作品を発表。民芸にまつわる資料も、制作のきっかけになっています。
子どものころから続く、絵とものづくり

エニコは幼いころから馬を描くのが好きで、毎日少なくとも1〜2頭は描いていました。今も、馬の体つきや動きをどう表現するか、さまざまな描き方を試しています。
一緒に暮らす猫も、エニコの作品の題材になっています。猫の姿だけでなく、人と猫が同じ場所で過ごす様子にも目を向けながら描いています。
子どものころには約8年間、陶芸も習っていました。現在は陶器の絵付けも手がけ、紙に描く以外の制作にも取り組んでいます。
旅先のスケッチから、自宅での制作へ

動物や街の風景、家で過ごす時間に加え、旅も制作のきっかけになります。旅先ではスケッチを描きため、帰宅後にそのアイデアをもとに作品を制作しています。日本では、2年続けて夏を過ごしました。
よく使う画材は、オイルパステル。スケッチにも絵画にも使えることや、さまざまな質感を出せるところが気に入っています。アクリルやインクなども使い、紙に描いたスケッチをデジタルで仕上げることもあります。
朝は乗馬やランニングに出かけ、午後から夜にかけて自宅で制作するのが、ふだんの過ごし方です。描くことそのものが好きで、依頼の仕事だけでなく、自分の楽しみのためにも絵を描いています。
イラストレーションから広がる仕事

絵を描きながら、それをパターンにしたらどうなるかと考えることもあります。パターンデザイナーとして手がけるのは、服やシルクのスカーフ、ラグ、織りのブランケット、壁紙、マッチ箱、食品のパッケージなど。さまざまなブランドとのコラボレーションを通じて、エニコの絵は暮らしのなかの多彩な品々に使われています。
現在は、ロンドンとニューヨークに拠点を置くイラストレーションのエージェンシーに所属。ファッションやインテリアのブランドとの協業に加え、出版社や音楽レーベルの仕事、オーストラリアの雑誌の表紙も手がけています。イラストレーションを軸に、国や分野を越えて活動の場を広げています。
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